6月下旬、IMSA WeatherTech SportsCar Championshipの第6戦「Sahlen’s Six Hours of The Glen」を日本から観戦しました!
決勝のスタートは日本時間の日曜深夜1時。練習走行や予選で既に寝不足の筆者。眠気と闘いながら見届けた6時間レースには、画面を超えた高揚感やドラマがたっぷりでした。
今回は、観戦初心者の視点でこのレースの感想や印象的だったシーン、英語実況から拾ったフレーズについてまとめてみます。
そもそもSahlen’s Six Hoursってどんなレース?
今回開催されたレースは、IMSAが主催するWeatherTech SportsCar Championshipの第6戦。シリーズ中盤戦の6時間耐久レースでした。
WeatherTech SportsCar Championshipは、GTP・LMP2・GTD Pro・GTDの4クラスのマシンが同時に走行する混走レースです。長時間の耐久で混走のレースはドラマが起こりやすいですよね。国内カテゴリーで言うなら、スーパー耐久(S耐)のイメージ!
| ラウンド・日程 | レース名 | 走行時間 | サーキット |
|---|---|---|---|
| Rd.1 2025/1/22-26 | Rolex 24 At DAYTONA | 24時間 | Daytona International Speedway |
| Rd.2 2025/3/12-15 | Mobil 1 Twelve Hours of Sebring | 12時間 | Sebring International Raceway |
| Rd.3 2025/4/11-12 | Acura Grand Prix of Long Beach | 100分 | Long Beach Street Circuit |
| Rd.4 2025/5/9-11 | TireRack.com Monterey SportsCar Championship | 2時間40分 | WeatherTech Raceway Laguna Seca |
| Rd.5 2025/5/30-31 | Detroit Grand Prix | 100分 | Detroit Street Circuit |
| Rd.6 2025/6/19-22 | Sahlen’s Six Hours of The Glen | 6時間 | Watkins Glen International |
| Rd.7 2025/7/11-13 | Chevrolet Grand Prix | 2時間40分 | Canadian Tire Motorsport Park |
| Rd.8 2025/8/1-3 | IMSA SportsCar Weekend | 2時間40分 | Road America |
| Rd.9 2025/8/22-24 | Michelin GT Challenge At VIR | 2時間40分 | VIRginia International Raceway |
| Rd.10 2025/9/19-21 | TireRack.com Battle on the Bricks | 6時間 | Indianapolis Motor Speedway |
| Rd.11 2025/10/8-11 | MOTUL Petit Le Mans | 10時間 | Michelin Raceway Road Atlanta |
開催地は、Watkins Glen International(アメリカ・ニューヨーク州)。
全長は約5.47km(3.4マイル)で、11ターンある時計回りのコース。サーキットのマップを確認してみると、セクターによってコーナーが多いところがあったり、短めのストレートがあったり、比較的わかりやすいコースという印象。気になる方は下のサイトを覗いてみてください。
日本からどう観た?筆者の視聴方法と環境
使用した配信サービス
レース観戦(予選・決勝):YouTube
予選と決勝レースの様子は、IMSA.TVよりもYouTubeのほうがラグが少なかったので、基本的にはYouTubeの配信を見ていました!実況もあって全体が把握しやすかった。
オンボード映像(決勝のみ):IMSA.TV
決勝レースでは、IMSA.TVでオンボード映像が配信されていたので、そちらも見ていました。オンボード映像の配信が確認できたのは以下の14車両でした!
| クラス | 車両番号・メーカー |
|---|---|
| GTP | Porsche – 7号車 BMW – 25号車 Cadillac – 31号車 Acura – 93号車 Aston Martin – 23号車 |
| LMP2 | Crowdstrike – 04号車 |
| GTD Pro | Porsche – 77号車 Chevrolet – 3号車 Ford – 64号車 Lexus – 14号車 |
| GTD | Ferrari – 23号車、70号車 Lexus – 12号車 Mercedes-AMG – 57号車 |
応援している93号車のオンボード映像は配信があったので、パソコンの1画面でYouTubeの配信映像とオンボード映像の2つを表示して観戦していました!

日本国内やアメリカ国内での視聴方法については先日別の記事にまとめましたので、気になる方はチェックしてみてください:)

英語実況の印象
リラックスした雰囲気
テンポは比較的ゆっくりで、実況の内容も重要な部分を中心に解説していて、気楽にレースを楽しめました!
もちろん大きなクラッシュが起きたときには賑やかに、よくわからない状況では実況者・解説者の方々もなんでだろうね?と呟き、国内レースと変わらない部分もあるんだと安心しました!笑
ユニークな点は、YouTubeでのライブ配信でチャット欄を活用しているシーンがあったことです。実況者や解説者の方々が把握しきれていない情報をチャットで伝える視聴者がいたり、逆に視聴者がチャットに投げた質問を解説者の方が答えていたりしました!こういったインタラクティブなやり取りが、よりリラックスした雰囲気を醸し出しているのかも。実況の雰囲気もS耐と似ている気がしました。
走行後のドライバーへのインタビュー
実況で走行後のドライバーへのインタビューが流れていました!これめっちゃいい!!!
もう自分の走行は終わったからゆっくりするよ、と言っているドライバーもいて、走行後の声のトーンや話しぶりからチームの状況が読み取れるのが特にポイント高いです。
実況とは言い難いかもしれませんが、走行するマシンの映像のまま、インタビューの音声だけが流れてくる点がまた良かったです!レースは見逃したくないけれど、走行後のドライバーの声は聞きたい!と思う私には完璧なスタイルでした。
太田格之進選手もインタビューされていました!日本語を話す太田選手とは雰囲気が違って、人柄が溢れ出ていると感じました。太田選手の魅力が感じられて非常にかっこよかったですね。チームメイトのレンガー選手とイェロリー選手がお二人とも優しくて、いつも助けてくれると話していたのが印象的。インタビュー位置から再生されるリンクを埋め込んでおきますね <3
筆者の観戦環境(予選・決勝共通)
自室にある机で一人、お水と麦茶とコーヒーを飲みながら観戦していました!レースに集中してしまうと食べる暇がなくなるので、シンプルに水分だけを置いておきました。(誰得な情報…?)
机の上には、左側にタイミングモニター・テレメトリを見るためのiPad、中央にYouTubeを見るためのパソコン、右側にX(Twitter)・Instagramをチェックするためのスマホ。だいたいどのレースもこの観戦スタイル。
タイミングモニターはこちらの2つを活用しました。1つ目のタイミングモニターだと、ペナルティも見られるので非常に優秀です。2つ目のものは、公式から提供されているサイトです。私は1つ目が気に入ったので、今後も1つ目のほうを活用していく予定です。
GTPテレメトリもぼちぼち確認していましたが、決勝レースの結末にテレメトリに表示されている燃料計が関係しており、重要性を改めて感じました。長時間の耐久レースは、テレメトリもしっかり確認しながら見るべきですね!
印象に残ったシーンTOP3
ここからはレース中に筆者の印象に残った3つのシーンを順位とともにご紹介します!(番外編も1つあります)
3位:走行中のドライバーのキリッとした目つき
IMSAのレースでは、オンボード映像のカメラが走行中のドライバーを映すシーンがあります。今回はヘルメットのバイザーを下ろさずに走っているドライバーが映りました。目線が良く見えて、キリッとした目つきがめっちゃかっこよかったので、すごく印象に残りました。
特に太田選手の走行中の目を見られる機会は多くありませんから、ファンとして大歓喜しました!!!ものすごく鋭い!!!SFで上位走ってるときとか、どんな目してるんだろう…?って考えちゃうくらいの鋭さでした。下の動画から太田選手のオンボード映像をぜひご確認くださいませ <3
ちなみにIMSA.TVでは、カメラこっち向いてるじゃん!と言いたげな太田選手のカメラ目線もあって、一瞬「KAKU」から「かくのしん」になってた気がします。SFみたいに、英語での無線も聞いてみたいものです。欲張っちゃいかんね。結論、太田選手はチャーミング。
2位:52号車と11号車のクラッシュによるウィンドシールドの破損
開始から1時間が経とうとしたところ、LMP2のマシン同士でクラッシュが発生しました。単独でスピンしたと思われる52号車がコースの真ん中で停まってしまい、そこに11号車が接触。印象的だったのは、11号車のウィンドシールドが接触により外れてしまい、コックピットを覆うものがなくなった車両を映したシーンでした。解説者・実況者ともにこれまでに見たことがない状態とのことで、多くの人にとって衝撃的なシーンだったように思います。
1位:FCYで結果が大きく変わったラスト3分
今回の6時間耐久レースは、ラスト3分で残りの燃料の状況がマシンによって異なり、ピットインしないマシンが出るシーンが最も印象的でした。チェッカーまで残り10分のところでフルコースイエロー(FCY)が出され、想定では全車が給油のためにピットインするはずでしたが、いくつかのマシンがピットインをしない状況となりました。燃料が足りたマシンにとってはラッキー、ギリギリの燃料で走っていたマシンにとっては不運すぎる結果でした。
衝撃の最後でしたので、もし気になるようでしたらラスト10分、下の動画で観てみてくださいね。

6時間の耐久レース、ぜひ全体を観てみることをオススメします。楽しかったー!!!
番外編:太田格之進選手の活躍が楽しみ
予選後、ポールポジションを獲得した93号車のドライバーのレンガー・ファン・デル・ザンデ選手が、インタビュアーから質問された3人体制でのレースについて話すシーンが、太田選手のファンとしては特に印象に残りました。
We got Kaku, he’s a phenomenal driver. He’s a typical Honda driver, they don’t have bad drivers in Japan if they’re assigned by Honda. It’s nice to have him here. He’s a superstar over there and he’s a superstar over here tomorrow.
https://www.youtube.com/live/jcLa54hxWVI?si=FFdW4UpbEDIUkaCz&t=6061
太田選手が優秀なドライバーであること、日本で活躍するホンダのドライバーを信用していること、そして既に日本で活躍している太田選手のアメリカでの活躍を期待していることが伝わってきました。改めて素敵なチームメイトとレースをしていることを、このインタビューから感じることができて、なぜか私も嬉しかったです。
英語実況で拾ったフレーズ&気づき
“The full course yellow has come out”
意味:フルコースイエロー(FCY)が出された
-> “come out” は「出てくる」「公開される」=「提示された」ようなニュアンスで使われる定番実況表現。
-> “has come out” の現在完了形は、イエローフラッグが“出た”という事実だけでなく、その効果が今も続いていることを表している!
“Really consistent lap time”
意味:非常に安定したラップタイムだった
-> 「ブレずにタイムを揃えられる=技術が高い、冷静である」という間接的な賞賛を含んでいる!
“Final warning for track limits”
意味:トラックリミットに関する最後の警告が出された
-> “Final warning” は英語圏では「これが最後のチャンスだ」という強いトーンで使われる。モータースポーツではペナルティ前の決定的な合図なので、英語実況でこの表現が聞こえたら緊張感が高まっている場面。
観戦して感じたこと・これからの楽しみ方
練習走行1・2
私は練習走行をIMSA Radioで聴けると思っていたのですが、実際には全くライブ配信がありませんでした。しっかり情報はチェックしても、やっぱり色々な情報が転がっているんだなと勉強になりました!見極め大事。
ということで、練習走行はタイミングモニターとXで応援していました!走行している様子が見られる映像がないため、タイミングモニターのタイムを他のマシンと比較して、応援している93号車はセクター2が速い、なんて呟いていました。他にも赤旗が何度か出されたので、そのときには全体的なペナルティやタイムの確認!1時間30分の練習走行が2セッションあったので、しっかり走っている様子が読み取れました。
IMSA観戦初心者としては、練習走行の雰囲気をほとんど知らなかったので、タイムや走行時間の様子を冷静に知るいい機会でした。今後も練習走行はタイミングモニター中心になるのかな…?IMSAの練習走行についても勉強します!

S耐でタイミングモニターを見慣れていなかったら、多分普通に寝てた!笑
予選
予選のライブ配信は、YouTubeにて観戦しました!クラスごとの予選で、応援している93号車が走るGTPクラスの予選は朝の4時35分から15分間。あっという間だったけれど、大変かっこいい走行でした!
まず、ひっさびさの英語実況は、とっても聞きやすくて、すんなり聞けました。雑談が結構多くて、日本語の実況って情報が多いんだなと思うくらいには情報量もかなり控えめでわかりやすかったです。
もちろん練習走行でチェックしていたタイミングモニターを活用して、やっぱりセクター2速くない?とかつぶやきながらやってました。
93号車が予選1位のタイムを出した時点では、2位の60号車とのタイム差が0.992。60号車は姉妹車なのに、そこまで差が出るものなのか、と驚きました。アタックが終わった93号車は、予選の走行時間がまだ残っているにもかかわらずピットに戻り、それでいてポールポジションを獲得。なんというカッコよさ!予選2位の31号車とのタイム差は0.287でしたが、それでも93号車の速さを確信でき、決勝がとっても楽しみになりました!にっこりな予選結果!
決勝
決勝のライブ配信は、YouTubeとIMSA.TVにて観戦しました!
予選と同様、決勝の英語実況もめっちゃ聞きやすかったですね。考えてみたら、数字とレース用語を英語で知っていれば、あとは視覚情報で補完できるから理解しやすいんだと気づきました。
また、決勝では、タイミングモニターよりもGTPテレメトリとオンボード映像をよく観ていました。マシンをどのように操っているのかを見ながら、これまで知らなかったサーキットを知るのが非常に面白かったです。今後もテレメトリとオンボード映像を活用した観戦スタイルを模索していきたいです!
93号車はラスト10分に出たFCYで不運だったマシンでした。ラスト3分でピットオープン、2位でピットインして6位でコースに復帰。1位を走行していた31号車も同様にピットインをした5位で復帰。一方、姉妹車である60号車はラスト3分で3位を走行、燃料が残っていたため、そのままピットインをせずに優勝。
93号車を応援していた私は、それまでのレース展開が良かっただけに結果を受け入れられず、でも太田選手は終始かっこよかった、とレース後にぼんやりしちゃいました。最近太田選手が出るレースのラストに不運が多く、誰かの嬉しさの裏では、他の誰かの悔しい思いがあると痛感してばかりです。嬉しさで笑顔が溶けている太田選手が見たいです。もう不運はやりきったでしょ。あとは幸運しかないと切に願います!
まとめ
Sahlen’s Six Hours of The Glen を日本から観戦してみたところ、英語実況は聞きやすく、レース初心者に優しいと感じました!クラス分けやルールについて詳しくない筆者も、実況を聞いているうちに少しずつ理解ができ、観戦後はIMSAやレースについての知識が増えました!
ぶっちゃけて言うと、英語がわからなくても映像があれば海外レースは楽しめると思います!だからこそ、映像を見ながら英語実況を聞こうとすることで、楽しみながら英語を学習できるとも考えました。今回の観戦を通して、海外レースが好きな方は、レースを見るだけで英語の勉強をしてるんだと気づかされました。私もこのチャンスを活かしてもっと英語力を高めていこう!と思います。


